日本人の総人口のうち、約290万人、約40人に1人が先天的に色覚に障害があるとされています。
また、2003年より前は学校で色覚の検査が行われていましたが、2003年より定期健康診断の必須項目から外されました(2016年から形を変えた形で再開されました)。
そのため、自覚がない方が相当おられるといわれています。
ユニバーサルデザインのためにはすべての人々に見やすい配色が望ましいですが、一つ一つ確認していくことはなかなか難しい作業でした。
しかし、スマホを使って簡単に確認できるアプリがリリースされました。
「色のシュミレータ」です。
対象にスマホをかざすだけで色覚障害のある人にどのように見えるかを教えてくれます。
たとえば新幹線の電光掲示板の場合は以下のようになります(下段が色覚障害のある人にどのように見えるかを示したものです)。
JR東日本は、電光掲示板の導入にあたり、様々な人の意見を聴いて見やすさを検証したそうです。残念ながら色による差異は失われてしまっていますが、確かに情報を読み取ることはできますね。
一方、まったく意識しないでデザインすると以下のようになります。
何の変哲もない円グラフですが、色覚障害の方には2番目(数値9)と3番目(数値8)の領域の区別ができなくなっていることが分かります。
このアプリは無償で提供されていますので、気軽に試せます。ポスター、パンフレット、プレゼン資料など、広くアピールしたいものがすべての人に見やすくなっているか確認するのにうってつけですね。
Written by 法律事務所アイディペンデント
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